こんにちはゆとり世代です

なんにもまとめていないし、役にもたたない

オトナになった

その日、電車の端の席に座ることが出来た。

マリメッコのリュックを前に抱えて、向かい側に座る女の子たちのサンダルを見ていた。

今年の流行なのだろうか、クリアなデザインでとても涼しげである。

わたしは、今日、女の子になった。

泣きたいのに泣けない。

君のために作ったプレイリストの中の音楽がイヤホンから流れているのに、何も埋まらない。

ただただ馬鹿な自分が惨めで、君に、会いたくなる。

抱えたリュックを抱き締めてみてもそれでも、何故だか涙すら出なかった。

 

 

***

 

 

わたしには好きな人がいる。

現在進行形で、とても好きだ。

好きで好きで仕方がないとはこのことだと思う。

彼とのなんやかんやは散々今までも記事にしているから省略するけれど、簡潔に言ってしまえば好きで好きで仕方がないけれどわたしは振られている。

振られて二ヶ月くらいが経つ。

それでも好きだ。好きなのだ。

メンヘラの気質がある重い女なのだ、少し危険である。

カエルみたいな馬鹿みたいな格好になって揺さぶられて。

痛くて、キスなんて気持ち悪くて、ずっと目を閉じていた。

自分で選んだことだし自分でしたことだけれど、途中からは本当に嫌だった。

けれど自分で決めたことだ。相手も、やることも。全部全部自分で決めたことだ。

目を閉じて、視界を真っ暗にして、自分の上で動く影を好きな人だと思い込もうと思ったけど無理だった。

 

それはとても呆気なかった。

わたしは処女だった。

もう子供ではない。

一人の、本当の、女の子になったのだ。

 

 

***

 

 

こんな突拍子のないことをどうしてしたのかって、今となってはよくわからない。

処女という数十年のコンプレックスとか。

飲み会での下ネタがもう面倒くさいとか。

好きで好きで仕方ない片思いの相手がいるのに、どうにもならない現実とか。

暇だとか、寂しいとか、途方もないたくさんの理由だと思う。

 

ただ一つのちゃんとした事実で言えば、わたしはこれをとても後悔している。

時間が経つにつれてなんて馬鹿なことをしたんだと思ったし、そうしたら段々と今度はそんなことをした自分自身に幻滅した。

そして片思いの彼の姿を見てしまうと本当に自分が惨めで仕方なくて、ものすごく汚らわしい存在に思えた。

 

色々な小さな理由があったにしろ、その一つである寂しさは埋まらなかった。

暇は潰せた。ただそれだけだ。

あと処女ではなくなったというなんともなステータスになっただけ。

普通の人間になれた。

 

でももうとにかく惨めで仕方がない。

自己嫌悪の嵐で頭がごちゃごちゃで表情だって暗くなる。

彼を見れない。

今までの好きだという楽しい気持ちになることが出来ない。

 

 

 

 

もしわたしがひとつ言っていいのなら。

好きな人がいるなら、その隙間なんて、その人でしか埋められない。

恋を諦めるとか、体の関係で気を紛らわせるとか、そんなの。

そんなの。